ホルツマンがことばを取り戻すまでーーゴーストバスターズ2回目の感想

 一回目はケヴィンの扱いに戸惑いを禁じえませんでしたが、再鑑賞するとケヴィン視点で見ることもでき、ゴーストバスターズに彼も自分の居場所を見出していてよかった。しかし二回目はホルツマン中心に見てしまうねやっぱり。三回見たら泣いてしまうかもしれない……。吹き替えも見たいな。

ホルツマンの会話

 ホルツマンはセリフ少ないんだけど日常会話、特に返事で噛み合った会話してるところがほぼ出てこない。ほぼっていうか全部ズレてる。

 最初はホルツマンのメインランゲージが化学関連用語で、日常会話がサブランゲージみたいな扱い(母語じゃないから意思疎通に難あり)なのでは…って思ってたけど、意図的に変な返しをして、相手の反応を見てるんじゃないかと思う。 セリフないところのリアクションは観客とだいたい一緒だし。あまのじゃくというか。

 会話をキャッチボールに例えることはよくあるけど、多分もともとホルツマンの投げるボールはクセ球で、意図せずズレるときもあったと思う。(ストレートだって回転かける練習しなきゃまっすぐにならないし……)でも今は変化球、あるいはもうボールじゃないものを返してる感じ。エリンに「私は疑うね」って言ってみたり市の人に「1? 2? ……1?」って言ったり。

前者は何人を悩殺したかわからないウインクで意図を知らせてる(ちょっと心を開きかけてる)けど、後者は「もうお前は黙っとけ」と言われ会話終了するわけで、昔からたぶんホルツマンはすぐ「黙っとけ」って言われてきたんじゃないかと思う。だから結構会話に入らず見てるだけなんじゃないかな。

空気読んで日常会話を合わせようとした時期もあったかもしれないけど、いつからか逆にもっとズラしてそれでもついてこれる人とだけ仲良くなって、会話するようになったのかも。それについてこれるのはアビーだけだったけど……。だから口数少なくなったり、もう言語としてじゃなくオモチャとしてことばを使ってるというか。面接でもインタビュアーモノマネ?で話しかけたり。言語でのコミュニケーションを放棄しているというか。ちょっと壁を作っている感じ。

(その代わりメカにつながる武器説明は嬉々としゃべっちゃうけど!)

でもGBの皆はホルツマンを拒否しないし、ゆるく繋がってるからだんだんホルツマンも心を開いてきて(サンドイッチもパティと一緒に買いに行ってるし……)それで最終的にあんな湿っぽいスピーチで心の内をぜんぶさらけ出した…………と……考えることもできるのでは!?

アビーとは喋れてたかもしれないけど、パティとエリンにも胸襟を開いた!!

(でもアビーともハイタッチのアレンジみたいなのがあるし、スピーチもアビー初耳だろうからあんまり喋らないかもなあ)

こうなると続編ではめちゃめちゃしゃべるかさらにズレをひどくして遊ぶ可能性がある。ズラしてくる気がするぜ…。

 

ホルツマンがメガネをはずすとき

ホルツマンがメガネをはずすとき、めちゃめちゃかわいくないですか。

・興味を持ったとき

 初登場でエリンを見てるとき(このときメガネとゴーグルダブル使い……?)、市長との会話などは右手で左から斜めにばっと取って興味津々なんだけど、ケヴィンが出てくるときはまだよくわからないからか、メガネの隙間から覗いてる感じなのがかわいい。つるをくわえてるのもかわいい。こう思うとメガネは外界とのバリアみたいなものなのかもね。あるいは人をガン見する癖があって親にたしなめられた経験があるとか……。

 

・感動したとき

ラストシーンだとちょっとメガネの扱いが違う。でもこれは耳をさわってる? ようにも見える。

 

ホルツマンが踊るとき

 踊るときもかわいい。言語コミュニケーションを重視しない(ように見える)代わりに表情やボディランゲージで伝えてくる感じがある。

 

二回目の感想を書こうと思ったのにホルツマンの感想にしかならなかった。

そういえばゴーストバスターズにはスマホが出てこない。緑の悪魔と自撮りを撮ろうとする女の子くらいで、他の4人は持ってるところすら(多分)出てこない。わざわざ固定電話引いてるんだあ……と思ったからケヴィンの受付男子のため? あるいは次回作にとってある? でもスマホネタだとキングスマンみたいになりそうだしなあ。